
ピット・ハートリング
スクリプト・マヌーヴァ
13:57
頭が良い、という言葉にはいくつかの使い方があります。マジックにおけるそれは、トリックの本質を理解したうえで、自然な形に構造を構築したり組み替えることができる、そんなところではないでしょうか。ピット・ハートリングは明らかにそんな才能に溢れるマジシャンです。
そんな彼のカード・トリック2編を収録したレクチャーをダウンロード形式でお届けします!
■ストレンジ・アトラクター
観客に引いてもらったカードをデックに戻して混ぜる。適当なカード2枚を表向きにしてデックの両端の方に差し込み、これからこの2枚がカードを当てると言う…。ここまではよくある流れです。デックをスプレッドすると、確かにそんな状態。面白いのはここからで、デックを公明正大に揃えて、何もせずにまた広げると、表向きの2枚の感覚がせばまっている。さらにもう一度デックを公明正大に揃えて、何もせずにまた広げると、その2枚が1枚のカードをはさんでいる。その1枚が、もちろん観客のカードです。
■オッド・マン・アウト
2枚のカードを引いてもらい、それをデックに戻して混ぜます。
ここで一人目の観客に、ヒントとしてマークの色を尋ねます(赤だったとします)。マジシャンはデックをファンにし、即座に観客のカードを見つけます。それもそのはず、表を見るとデックにあるカードのマークはすべて黒で、赤いマークのものは1枚しか入っていないのです。
デックを揃え、もう一人にもマークの色を尋ねます。答えはもちろん黒(デックの残りはそれだけなのですから)。再びデックをファンにすると、マジシャンは即材に観客のカードを見つけます。それもそのはず、表を見るとデックにあるカードのマークはすべて赤(!)で、黒いカードは1枚しか入っていないのです 。
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