動画コンテンツを収益化したいクリエイターにとって、「どのプラットフォームを使うべきか」は重要な問題です。
よく候補に挙がるのがYouTubeメンバーシップと、動画販売ショップを簡単に作れるフィルミー(Filmuy)。どちらも動画で収益を得る手段ですが、仕組みや向いているユーザーはかなり違います。
この記事では、手数料・始めやすさ・販売の自由度・向いているジャンルなどの観点から、両サービスを比較していきます。
そもそもの仕組みが違う
まず大前提として、YouTubeメンバーシップとフィルミーはビジネスモデルが根本的に異なります。
YouTubeメンバーシップは、YouTube上のチャンネルに対して視聴者が月額料金を支払い、メンバー限定の特典(限定動画・バッジ・絵文字など)を受け取れるサブスクリプション型の仕組みです。あくまでYouTubeというプラットフォームの中で完結します。
一方のフィルミーは、クリエイターが自分専用の動画販売ショップを開設できるサービスです。レンタル・ダウンロード・月額見放題(サブスク)など、販売方法を自由に選べます。YouTubeのようなSNS的な機能はありませんが、その分「自分のお店」として動画を販売できるのが特徴です。
つまり、YouTubeメンバーシップは「既存のファンコミュニティの延長線上にある課金」であり、フィルミーは「動画コンテンツそのものを商品として販売する」イメージです。
手数料を比較する
クリエイターにとって最も気になるのが、実際にいくら手元に残るかという点でしょう。
YouTubeメンバーシップの場合、収益の配分はYouTube 30%・クリエイター 70%です。ただしクレジットカードなどの決済手数料はYouTube側が負担してくれるため、売上税を除いた70%がそのままクリエイターの利益になります。なお、iOSアプリ経由での加入はAppleへの追加手数料が発生し、月額490円のメンバーシップが700円になるケースもあります(この差額分はクリエイターには入りません)。
フィルミーの場合、サービス手数料は売上代金の20%(税別)に加え、決済手数料(クレジットカードの場合3.25%程度)がかかります。公式の計算例では、月額500円×20名(全てクレジットカード決済)の場合、手元に残る金額は約7,175円です。売上10,000円に対して約71.8%の還元率ということになります。
単純な手数料率だけ見るとフィルミーのほうが有利に見えますが、フィルミーは決済手数料が別途かかるため、実質的にはほぼ同等の水準です。ただし、高単価の動画を販売する場合はフィルミーのほうが手取りで有利になるケースが多いでしょう。
始めるまでのハードル
ここが両サービスの大きな違いです。
YouTubeメンバーシップを始めるには、YouTubeパートナープログラム(YPP)への参加が必要です。最低条件として、チャンネル登録者数500人以上(メンバーシップ利用は1,000人以上が推奨)、直近12ヶ月の総再生時間3,000〜4,000時間以上などの実績が求められます。つまり、ある程度YouTubeで成功していないと始めることすらできません。
フィルミーは、メールアドレスとパスワードを登録し、基本情報の入力と動画を1本アップロードするだけで申請可能。審査は通常1〜3日で完了します。登録者数や再生時間のような前提条件は一切ありません。
「まだファンが少ないけど、動画コンテンツを販売してみたい」という人にとっては、フィルミーのほうが圧倒的に始めやすいと言えます。
販売の自由度
YouTubeメンバーシップで提供できるのは、メンバー限定動画・限定ライブ配信・バッジ・カスタム絵文字・限定コミュニティ投稿などです。料金は月額90円〜12,000円(最大68,000円という情報も)の範囲でクリエイターが設定でき、最大5段階のレベルを設けることが可能です。ただし、あくまでサブスク型のみで、単品販売やダウンロード販売はできません。
フィルミーでは、以下の販売方法を自由に組み合わせることができます。
- レンタル販売:一定期間の視聴権を販売
- ダウンロード販売:動画ファイルそのものを販売
- 月額見放題(サブスク):月額制で全動画(または選択した動画)を見放題に
- セット販売:複数の動画をまとめて販売
価格も自由に設定可能です。さらにパスワード付き限定公開にも対応しているため、特定のグループ向けだけに販売するといった使い方もできます。
販売の自由度という点では、フィルミーが圧倒的に柔軟です。
集客力とブランディング
ここはYouTubeが持つ圧倒的なアドバンテージがあります。
YouTubeメンバーシップは、世界最大の動画プラットフォーム上で運営されるため、動画視聴の流れからそのままメンバー登録への導線が生まれます。「メンバーになる」ボタンが動画再生ページに常に表示されており、既存の視聴者をスムーズに有料会員へ転換できます。検索やおすすめ動画からの新規流入もあるため、集客面では大きな強みです。
フィルミーは独立した動画販売ショップであるため、集客はクリエイター自身で行う必要があります。SNSやブログ、メルマガなどで自分のショップへ誘導する導線を作ることが不可欠です。その代わり、完全に自分のブランドで運営できるため、YouTube上の他チャンネルにユーザーが流れるリスクがありません。
「すでにYouTubeに大きなファンベースがある」場合はメンバーシップが効率的ですし、「YouTubeに依存しない独自のビジネスを作りたい」場合はフィルミーが適しています。
どんなジャンルに向いている?
それぞれのサービスが活きるジャンルも異なります。
YouTubeメンバーシップが向いているジャンル:
YouTuber・ゲーム実況・Vlog・エンタメ系配信者など、すでにYouTube上で活発にコンテンツを発信しており、ファンとの継続的な関係構築を重視するクリエイター。限定ライブや裏話動画など「推しを応援する」文脈での課金に強みがあります。
フィルミーが向いているジャンル:
セミナー・講座・レッスン動画(ゴルフ、ヨガ、料理など)・イベントアーカイブ・発表会の映像・自主制作映画・占い/鑑定動画など、動画そのものに「商品としての価値」があるジャンル。1本1本の動画を適切な価格で販売したい場合に適しています。
比較まとめ
| 項目 | YouTubeメンバーシップ | フィルミー |
|---|---|---|
| ビジネスモデル | サブスク(月額課金) | 単品販売・レンタル・サブスクなど複数 |
| 手数料 | 30%(決済手数料はYouTube負担) | 20%+決済手数料(実質約28%前後) |
| 初期費用 | 無料(ただし条件あり) | 無料(4GBまで) |
| 開始条件 | 登録者500〜1,000人以上、再生時間条件あり | メールアドレスのみ、審査1〜3日 |
| 価格設定 | 月額90円〜68,000円 | 自由設定 |
| 販売方法 | サブスクのみ | レンタル・DL・サブスク・セット販売 |
| 集客 | YouTubeの巨大な導線あり | 自分で集客が必要 |
| ブランド | YouTube上のチャンネル | 自分専用の販売ショップ |
| 決済方法 | クレカ・Google Pay・Apple ID等 | クレカ・Apple Pay・Amazon Pay・PayPal等 |
結論:どちらを選ぶべきか
両サービスは競合というよりも、用途が異なるツールです。
YouTubeメンバーシップは、すでにYouTubeで一定の成功を収めているクリエイターが、ファンとの関係を深めながら安定した月額収入を得るための仕組みです。YouTubeの集客力を最大限に活かせる反面、プラットフォームへの依存度が高く、販売方法の自由度は限られます。
フィルミーは、動画を「商品」として販売したいすべてのクリエイターに開かれたサービスです。開始のハードルが低く、販売方法も柔軟で、自分のブランドで運営できる自由があります。その分、集客は自力で行う必要がありますが、YouTubeに縛られない独自のビジネスを構築できます。
もちろん、両方を併用するのもひとつの手です。YouTubeで無料コンテンツを発信してファンを集め、より深いコンテンツや専門的な講座はフィルミーで販売する——そんなハイブリッドな運用も十分に現実的です。
大切なのは、自分が提供したいコンテンツの性質と、どんなビジネスを作りたいかに合わせて最適なツールを選ぶことではないでしょうか。
動画販売に興味がある方は、まずはフィルミーで無料ショップを開設してみてはいかがでしょうか。
→ フィルミー公式サイト


