令和2年8月23日
於:国立文楽劇場
立方:山村若 山村侃
地唄:菊寺智子 菊萌文子
鳴物:藤舎呂浩連中
難波の天王寺から出発して琵琶湖の竹生島に参詣する迄の道中の名所等が詠われています。聖徳太子が仏法を初めて世に広めた事から、太子が建立した四天王寺を仏法最初の御寺と称え、かつては境内にあった庚申堂の青面童子や四天王寺の名高い三水四石(三つの水と四つの石にまつわる奇瑞)を述べた後、竹生島までに至る道中を、石清水八幡宮、矢橋の渡し、志賀の寺などで綴り、琵琶湖の底より二股竹と一緒に出現したという竹生島の縁起と、勅額によるその名の謂れに及び、十五童子を従えて巌上に憩う弁財天が、琵琶を弾ずる姿で結んでいます。